VMwareからVirtualBoxへ仮想マシンの移行(OVF変換編)

前回記事で、VMwareで使用していた仮想マシンの仮想ハードディスクが分割されていたのを結合し、1つにして下準備が整ったので、VirtualBoxへ仮想マシンを移行する方法です。

※ただし、今回の移行方法では、この仮想マシンではないものを移行します。

◆移行方法

移行方法として次の2つの方法で実施してみました。

  1. OVF(Open Virtualization Format)ファイルに変換して、VirtualBoxでインポートする方法
  2. VMwareの仮想ハードディスク形式(VMDK)のまま移行する方法

今回は、タイトルにもあるとおり、1のOVF変換編として移行する方法を実施します。

◆OVFへの変換

OVFへの変換には、次の方法があります。

  1. VMwareのエクスポート機能を使用する方法
  2. OVF Tool(Open Virtualization Format Tool)を使用して変換する方法

1の方法については、過去記事「VMwareからVirtualBoxへ仮想マシンの移行」で実施しているので、今回は2の方法で実施します。

◆OVF Toolとは

VMwareのOVF Toolのページでは、次のように概要説明があります。

VMware OVF Toolは、多くのVMware製品との間でOVFパッケージをインポートおよびエクスポートするのに役立つコマンドラインユーティリティです。

 VMware Developer Open Virtualization Format (OVF) Tool

ツールは、VMwareをインストールすると一緒にパッケージもインストールされていますが、なければ別途ダウンロードすることもできます。

・OVF Toolの場所

VMwareをインストールしたディレクトリ、通常は、「C:\Program Files\VMware\VMware Workstation\OVFTool\」ディレクトリに「ovftool.exe」があります。

ovftool.exe

私の環境では、Cドライブではなく、Dドライブになります。

◆ツールの起動

「ovftool.exe」は、コマンドラインツールなのでコマンドプロンプトから使用します。

アドレスバーに「cmd」と入力

エクスプローラーで、「ovftool.exe」ディレクトリを表示し、アドレスバーに「cmd」と入力して「Enter」キーを押します。

すると、エクスプローラーで表示されているディレクトリでコマンドプロンプトが起動されます。

コマンドプロンプトの起動

・ヘルプ

1行目:「ovftool.exe –help」で、ヘルプを表示
今回は、特にオプション指定はしないので説明は割愛します。

◆コマンドの実行

移行する仮想マシンのディレクトリをエクスプローラーで表示します。

1行目:「ovftool.exe Source_vmx Destination_ovf」で実行します。

ソースファイル及び出力先ディレクトリは、ドラッグ&ドロップし、出力先ファイル名のみ入力すると間違いがなくていいと思います。

実行結果

◆仮想マシンのインポート

変換したOVFファイルをVirtualBoxへインポートします。

VirtualBoxを起動し、「ツール」を表示します。

Oracle VM VirtualBox マネージャー

「ツール」の上部アイコンから「インポート」をクリックします。

仮想アプライアンスのインポート「ソース」

「仮想アプライアンスのインポート」画面が表示されるので、「ソース」から変換した「OVF」ファイルを選択します。

次に「設定」を開き、名前やRAM、仮想ディスクイメージなどを確認・設定します。
その際、追加オプションの「ハードドライブをVDIとしてインポート」にチェックを付けます。
チェックを付けない場合、「VMDK」ファイルのままインポートすることもできます。

※ここでいう、VMDKファイルのままインポートは、結果は一緒ですが、最初の移行方法2の手段とは違います。詳しくは次回の記事で。

確認がよければ、「完了」をクリックします。

インポート中

仮想マシンのインポートが開始されます。

仮想マシンインポート後のディレクトリ

仮想マシンのインポートが完了後、仮想マシンのディレクトリを確認すると、仮想ハードディスクが「VDI」ファイルに変換されてインポートされているのがわかります。

◆仮想マシンの設定

「Oracle VM VirtualBox マネージャー」でインポートした仮想マシンを選択し、「設定」をクリックします。

Oracle VM VirtualBox マネージャー「仮想マシンの設定」

仮想マシンの設定画面が開くので、「ストレージ」を選択します。

仮想マシンの設定「ストレージ」

ストレージの「ストレージデバイス」で「コントローラー IDE」に光学ドライブを追加します。

光学ディスク選択

次に「光学ディスク選択」画面が表示されるので、拡張機能パックの「VBoxGuestAdditions.iso」を指定します。

仮想ハードディスクファイルを選択

次に仮想ハードディスクがマウントされていないので、「コントローラー SCSI」の「空」になっているハードディスクを選択し右上のアイコンから「ディスクファイルを選択」をクリックします。

インポートした「VDI」ファイルをマウント

インポートした仮想ハードディスクである「VDI」ファイルを選択してマウントし、「OK」をクリックして「設定」画面を閉じます。

◆仮想マシンの起動

仮想マシンの上部アイコンから「起動」をクリックして仮想マシンを起動します。

仮想マシンの起動

問題なく起動されました。

REMnuxデスクトップ画面

あとは、光学ディスクにマウントしたGuestAdditionsを追加するだけですが、上手くいかなかったので保留にしています。

今回は、VMwareのツールOVF Toolを使用して、OVFファイルに変換し、VirtualBoxへ移行する方法でした。
次回は、VMDKファイルのまま移行する方法を書きたいと思います。

いいね! & シェア お願いします。

コメントは受け付けていません。