メール転送設定

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RockyLinux
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前回までの「セキュリティ強化編」に続いて、Rocky Linux 9 サーバ構築手順次のステップは、「メール転送設定編」について設定を行います。

この設定により、サーバで発生したシステムメールやroot宛のメールを外部メール(Gmail)に転送することができ、サーバの状態監視やトラブルシューティングに役立ちます。

当ブログサイトを運用しているサーバは、「KAGOYA JAPAN」で提供されている「KAGOYA CLOUD VPS」を利用しています。

root宛のメールを外部メール(Gmail)に転送されるように設定します。

  • OS : Rocky Linux 9
  • メールサーバ : Postfix
  • 転送先 : Gmail

Gmailでアプリパスワードを作成します。
通常のGoogleアカウントのパスワードではなく、アプリ専用のパスワードが必要です。

  1. ブラウザでGoogleアカウントにログイン
  2. 右上のプロフィールアイコンから「Googleアカウントを管理」を選択
  3. 左側メニューから「セキュリティ」→「2段階認証プロセス」→「アプリパスワード」を選択
    ※「アプリパスワード」が表示されない場合、直接「https://myaccount.google.com/apppasswords」にアクセスする
  4. 「アプリ名」に任意の名前を入力し、「作成」を選択
  5. アプリパスワードが表示されるのでテキストなどにコピペしておく

注意点:

  • アプリパスワードは一度しか表示されないため、必ず控えておいてください。

Postfixメールサーバをインストールします。

# dnf install -y postfix

'~ 中略 ~'

Installed:
  postfix-2:3.5.9-24.el9.x86_64

Complete!

Gmailとの認証に必要なSASLプレーンモジュールをインストールします。

# dnf install -y cyrus-sasl-plain

'~ 中略 ~'

Installed:
  cyrus-sasl-plain-2.1.27-21.el9.x86_64

Complete!

Postfixの設定ファイルを編集し、Gmail SMTPサーバ経由でメールを送信するよう設定します。

# vi /etc/postfix/main.cf

'~ 抜粋 ~'

relayhost = [smtp.gmail.com]:587
smtp_use_tls = yes
smtp_sasl_auth_enable = yes
smtp_sasl_password_maps = hash:/etc/postfix/sasl_passwd
smtp_sasl_security_options = noanonymous
smtp_sasl_mechanism_filter = plain

各設定項目の説明:

  • relayhost : Gmailのメールサーバとポート587を指定
  • smtp_use_tls : TLS暗号化を有効化
  • smtp_sasl_auth_enable : SASL認証を有効化
  • smtp_sasl_password_maps : 認証情報ファイルの場所を指定
  • smtp_sasl_security_options : 匿名認証を無効化
  • smtp_sasl_mechanism_filter : PLAIN認証メカニズムを使用

Gmail認証情報を記載したファイルを作成します。

# vi /etc/postfix/sasl_passwd
[smtp.gmail.com]:587 my_gmail@gmail.com:my_apppass

設定内容

  • my_gmail@gmail.com : 実際のGmailアドレスに変更
  • my_apppass : 先ほど作成したアプリパスワードに変更

認証ファイルのセキュリティを強化し、Postfixが読み込めるハッシュデータベースを作成します。

# chmod 600 /etc/postfix/sasl_passwd
# postmap /etc/postfix/sasl_passwd

システムのrootユーザ宛メールをGmailに転送するよう設定します。

# vi /etc/aliases

'~ 抜粋 ~'

root: my_gmail@gmail.com

my_gmail@gmail.comを実際の転送先Gmailアドレスに変更してください。

エイリアス設定を反映させるため、データベースを更新します。

# newaliases

Postfixサービスを起動し、自動起動を有効にします。

# systemctl start postfix
# systemctl enable postfix
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/postfix.service → /usr/lib/systemd/system/postfix.service.

実際にメールを送信して転送設定が正しく動作するかテストします。

# echo "Test message from Rocky Linux server" | s-nail -s "Test Subject" root

Gmailで受信していることを確認します。

メールが受信していない場合は、メールログを確認して問題を特定します。

# tail -f /var/log/maillog

よくあるエラーと対処法:

  • 認証エラー : アプリパスワードが正しく設定されているか確認
  • TLSエラー : ファイアウォールでポート587が開放されているか確認
  • DNS解決エラー : インターネット接続とDNS設定を確認

本記事では、Rocky Linux 9サーバでのメール転送設定について説明しました。
この設定により、システムからの重要な通知メールを確実に受信できるようになります。

Rocky Linux 9 サーバ構築手順一覧

注意事項:

  • Gmailのセキュリティ設定によってはアプリパスワードが必要な場合があります
  • 定期的にメール転送の動作確認を実施することをお勧めします

次回は「LEMP(Linux、Nginx、MariaDB、PHP)構築編」についての手順を実施します。

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